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2023年 Walks project (大倉摩矢子+辻たくや)「Walks~まにまに道中狂詩曲(ラプソディー)」digest

菅原道真が詠んだ歌に「このたびは も取りあへず 紅葉の錦 神のまにまに」 という歌があります。「まにまに」の語感がなんとなく良くて覚えていました。調べてみると「まにまに」には「~のままに」「~とともに」「~その動きに任せるさま」 などという意味があります。 また「狂詩曲(=ラプソディー)」は、一定の形式をもたず、いくつかの民族的または叙事的な 楽想をつぎつぎに配列した、きわめて自由で奔放華麗な器楽曲のこと。「狂詩」は、江戸中期 以降に流行した、人間や社会の卑俗な面を滑稽に詠じる詩。

世界情勢、社会情勢が混迷を極める今、私たち一人一人がどのように歩み、生き、未来を創 造するのか。この問いの答えはすぐには出ないのかもしれません。 しかし、模索しながらもあらゆる可能性に開かれ委ね、歩んでいく道のりは、必ず豊かな世界 へ、生命の歓びへと繋がって行くと信じます。

さあ、そこは、意識にのぼらない私たちの体に刻まれた原風景。 そこに共に在り続ける生命の豊かさ満ちる聖域―名付けて“まにまに道中”。 一歩ずつ確かなものにしながら踊った、現代の“舞踏版”狂詩曲。

2023年5月19日・20日
構成・演出・出演 大倉摩矢子、辻たくや
会場 テルプシコール